#論文筋トレ

ヘイトスピーチとメディア

여러분 안녕하세요. みなさんこんにちは。
アンナです。
今日も訪問ありがとうございます!



この前の記事「韓国社会は在日朝鮮人をどう認識しているのか」では韓国の大衆メディアが描く在日朝鮮人像に関する論文を扱いましたが、今回は日本社会における取り上げられ方をまとめていこうと思います。


なかなか扱われることのない話題なので、この記事が誰かの発見につながれば。



前提知識



「在特会」という言葉をたぶん一度は聞いたことがあると思いますが、正式名称「在日特権を許さない市民の会」は2007年から本格的に活動を始めた団体です。

この団体は、特別永住権のほか、生活保護や年金受給など、在日韓国・朝鮮人に与えられた「在日特権」を剥奪すべきだと主張していますが、「この「特権」は明らかな事実認識の過ちや誇張、曲解が見出されることを多くの論者が指摘しています。(論文引用)」


在特会の形成



在特会の特質を2点あげています。
⑴一見ごく平凡な会員の姿:
高学歴であったり、定職を持っていたり、収入、出身、社会的経験など極めて多様であり、社会の下層出身者が多いとは言えない。
⑵ネット空間とのつながり:
ネット空間に頻繁に出入りするヘビーユーザーが少なくない。


⑵ネット空間とのつながりがなぜ在特会につながったのかというと、
2000年代のネットの普及とともに、新聞やテレビといった大衆メディアの信頼性が落ち込んだ一方で、ネットへの信頼度が上がり(調査データあり)、

右翼的言論にはまった「ネット右翼」、略して「ネトウヨ」が急増して(どれほど存在するのか明確な数字は出せませんが)、在特会の予備軍になっていきました。


メディアでの取り上げられ方



2010年代になるまで既成メディアは在特会による排外主義活動をほとんど取り上げませんでした。

そこには「戦前日本をあおったような排外主義の雰囲気が広がる前にニュースで盛り上げたい」「しかし記事を掲載することで、在特会を社会的に認知したと受け止められやしないか」というジレンマがあったのです。


しかし、2013年2月、東京・新大久保を舞台として差別煽動デモを繰り返す在特会へのカウンター(対抗)行動が起きたことからメディアでも取り上げられるようになりました。

ただ、それまで報道しなかったうちに「社会の公正さは失われていった」という指摘もあります。そして、行動右翼を批判的に取り上げると「会社が電話攻撃を受ける」という怯えが報道しづらくしているというのが現状だそうです。


未来共生社会に近づくために



共生社会にするためには、政策や制度構築よりも先に他者への共感や同情、思いやりや気遣いなどが必要ですが、「共感欠乏症」ともいえる現象が日本社会に広がって、例えば若者たちのマイノリティ集団に対する関心や理解が乏しくなっています。


この「共感欠乏症」の背景と思われる時代変化が以下の2つです。

すべて自己責任で克服しなければならない問題であるという新自由主義の影響
⑵激動社会のなかでは自己決定できる幅が決まっており→自分ではどうすることもできない「傷つきやすさ」を誰もが自らの心の中に見出す→マイノリティに対する優遇措置はマジョリティの剥奪感を強める結果となっている



最後に研究者は、「共感欠乏症」の蔓延を防ぐために、メディア研究と、同化主義の相対化という2つの方向性を挙げています。

⑴メディア研究における取り組み
・ネット空間での多角的な議論でマイノリティ問題への理解を広げる
・メディアを使った悪質なプロパガンダや宣伝の過ちを見抜いて正していく調査研究や教育

⑵同化主義の相対化
同化主義では、仲間意識やクラスの一体感を生む一方で、異なる意見や個性を認めていません。ゆえに、日本に帰化した外国人に対する誹謗中傷も引き起こしています。
そのため、今後、異質なものや多様性を認めるような規制が必要です。




論文*
脇阪紀行, 「ヘイトスピーチにどう立ち向かうのか」, 『未来共生学』(1), 大阪大学未来戦略機構第五部門未来共生イノベーター博士課程プログラム, 2014.




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